この記事では、築50年の住宅が抱える課題を明確にしつつ、リフォームと建て替え、それぞれの判断ポイント、メリット・デメリット、そして気になる費用を徹底的に比較します。
築50年を迎えるご自宅。愛着ある我が家を「リフォームして住み続けるか」、それとも「建て替えて新しくするか」は、事情や人によってそれぞれです。
決断は、今後のライフプラン、安全性、快適性、そして何よりも予算に大きく影響します。そのため、地域の特性や利用可能な補助金なども考慮に入れる必要があるでしょう。
この記事では、最適な選択を見つけるための具体的な情報を網羅しているので、ぜひ参考にしてください。
築50年のリフォームと建て替えの判断ポイント
こちらでは、築50年のリフォームと建て替えの判断ポイントを4つ解説します。
ライフプランではあと何年住むか
「あと何年住むか」という視点は、非常に重要な判断ポイントです。築50年の家に「あと何年住みたいか」を具体的にイメージすることで、リフォームと建て替え、どちらの選択が最適かが見えてきます。
こちらでは、5〜10年程度の居住を想定する場合と15〜20年あるいはそれ以上の居住を想定する場合をそれぞれ解説していきます。
1. あと5~10年程度の居住を想定する場合
あと5~10年程度の居住を想定する場合、大規模な建て替えは費用対効果が低いことが多いです。部分的なリフォームや最小限の修繕で、安全性と快適性を確保することに重点を置くのが現実的です。
例えば、以下の改修は、比較的短期間で実施でき、居住期間中に恩恵を受けやすいでしょう。
- 水回り(キッチン、浴室、トイレ)の交換
- 給湯器の更新
- 内装の張り替え
- 断熱改修など
将来的な売却や賃貸を視野に入れる場合でも、最低限のリフォームにより、物件価値を維持・向上させるメリットもあります。
2. あと15~20年、あるいはそれ以上の居住を想定する場合
15年以上の長期的な居住を考えているのであれば、建て替えがおすすめです。築50年の建物は、現在の耐震基準を満たしていない可能性が高く、断熱性能も低いケースがほとんど。
建て替えなら、最新の耐震基準に適合させ、高気密・高断熱性能を持つ住宅を建築できます。
将来の家族構成の変化に対応した間取りへの変更、機能向上による光熱費の削減、安心して長く住み続けられるというのが建て替えの大きなメリットです。
今の住まいに愛着がある場合など、できるだけ現状の面影を残したいという方は、リフォームでもいいケースもあります。
建て替えは、初期費用は高くなりますが、長期的な視点で見れば、安全性、快適性、コスト削減という点で、リフォームをするよりはメリットは大きくなります。
耐震基準や安全性はどうか
築50年の住宅は、多くの場合、1981年5月31日以前に適用されていた「旧耐震基準」で建てられています。
旧耐震基準は、震度5程度の中規模地震で建物が倒壊しないことを想定しており、現在の「新耐震基準」が想定する震度6強~7の大規模地震への対応していません。
そのため、旧耐震基準のままでは、大地震発生時に倒壊や損傷の危険性が非常に高くなります。
リフォームを選択する場合は、「耐震診断」によって建物の現状の耐震性能を数値化し、どの程度の補強が必要かを把握してから耐震改修工事を行います。
耐震改修工事で行うのは、基礎の補強、壁の増設や補強、柱や梁の接合部の強化など。
一方、建て替えなら、最新の耐震基準に則った、高い安全性の住宅を建築できます。大地震に対する倒壊リスクを低減できるだけでなく、断熱性や気密性なども向上し、快適性も高まります。
現状の住まいの機能や性能はどうか
築50年の住宅をリフォームするか建て替えるかを判断する上で、現在の住まいの機能や性能がどの程度劣化しているか、どこまで改善したいかという視点は非常に重要です。
一度、耐震性や機能を含めた診断を受け、住まいの改善点を洗い出した上で判断することをおすすめします。判断の際には以下のポイントを抑えておくと判断しやすいです。
- 構造体の劣化と耐久性
- 設備の老朽化と機能性
- 断熱性・気密性・省エネ性
- 間取りの制約と将来性
これらの機能や性能の現状を把握し、どの程度まで改善したいかによって、リフォームか建て替えかの判断が変わってきます。
部分的な不満解消であればリフォーム、抜本的な機能改善や将来への投資であれば建て替えが視野に入ると言えるでしょう。
予算はいくらか
築50年の住宅におけるリフォームと建て替えの判断には、予算は最も重要な要素です。それぞれの費用相場を把握し、自身の資金計画と照らし合わせましょう。
以下の表に、リフォームと建て替えの費用の相場をまとめました。
選択肢 | 費用相場 | 対応内容 |
---|---|---|
部分的なリフォーム | 300万円~500万円程度 | ・水回り設備の交換 ・内装の一部張り替えなど |
大規模リフォーム (スケルトンリフォーム) |
1,000万円~2,500万円程度 | ・構造躯体以外を全面的に改修 ・耐震補強や断熱改修 |
建て替え | 2,500万円~4,500万円程度 | ・既存の住居の解体撤去 ・基礎の補強 ・新築の建築 |
大規模リフォームにて、構造躯体以外を全面的に改修する場合、かかることも珍しくありません。耐震補強や断熱改修を伴う場合は、さらに費用が上乗せされます。
建て替えは高額になるため、自己資金だけでなく住宅ローンを組むことが前提となる場合が多いです。年齢や返済期間、収入見込みなどを考慮し、無理のない返済計画が重要になってきます。
目先の費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用、光熱費の削減効果、売却時の資産価値なども考慮に入れるべきです。
リフォームが向いている人と建て替えが向いている人
築50年の住宅において、リフォームと建て替えのどちらが向いているかは、自身のライフプラン、価値観、予算、そして既存住宅の状態によって異なります。
◼︎リフォームが向いている人
- 予算を抑えたい人
- あと5年〜15年程度の居住を考えている人
- 既存の建物の構造や雰囲気を活かしたい人
- 工期を短くしたい人
- 部分的な不満を解消したい人
◼︎建て替えが向いている人
- あと20年〜30年以上住むことを考えている人
- 既存の間取りがライフスタイルに大きく合わない人
- 最新の耐震基準、高断熱・高気密を求める人
- 地盤や構造体に不安がある人
- メンテナンス費用を抑えたい人
- 最新の設備やデザインを取り入れたい人
最終的には、こういった要素を総合的に検討し、自身のライフプランや価値観に合致する選択が重要です。工務店などの専門家と相談し、メリット・デメリットを十分に理解した上で判断しましょう。
築50年の家をリフォームするメリット・デメリット
築50年の家をリフォームすることには、さまざまなメリットとデメリットが存在します。以下にメリットとデメリットをまとめました。
◼︎メリット
- 建て替えと比較して、初期費用を抑えられる
- 建て替えよりも工事期間が短くなる
- 仮住まいの期間や費用を抑えられる
- 固定資産の税額が増えることがない
- 新築にはない趣や風合いを残せる
◼︎デメリット
- 見えない部分の劣化により想定通りにいかないことがある
- 耐震補強を行うには追加費用がかかり、間取りに制約が生じる
- 新築のように高性能な断熱性や気密性を確保するのが難しい
- 将来的に再度リフォーム費用が発生する可能性がある
- 現行の建築基準法に適合させる必要がある
リフォームは魅力的ですが、メリットだけでなくデメリットも十分に理解した上で、専門家と相談しながら計画を進めましょう。
築50年の家を建て替えするメリット・デメリット
築50年の家を建て替えることには、リフォームにはない多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
◼︎メリット
- 大地震に対する安全性が格段に向上する
- 高い断熱性・気密性、省エネ性能、遮音性などを備えた住宅をゼロから設計できる
- 既存の構造にとらわれず、完全に自由な間取りやデザインを設計できる
- 当面の間は大規模なメンテナンスや修繕の心配がない
- 将来的な売却時にも高い資産価値が期待できる
◼︎デメリット
- リフォームと比較して、高額な費用がかかる
- 解体から新築までの間の仮住まい費用や引っ越し費用が発生する
- 建物の評価額が上がり、固定資産税が大幅に増額される可能性がある
- 愛着や思い出が失われる
- 法規制に適合していない場合、制約を受けることがある
上記の「制約を受ける」というのは、既存の敷地が現在の建ぺい率や容積率などの法規制に適合していない場合です。建て替え後の建物の規模が小さくなるなどの制約を受けることがあります。
築50年リフォーム・建て替え費用を徹底比較
こちらでは、築50年リフォーム・建て替え費用を徹底比較します。比較内容は以下の表にまとめました。
項目 | リフォーム | 建て替え |
---|---|---|
初期費用 | 300万円~2,500万円程度 | 2,500万円~4,500万円以上 |
解体費用 | 内装解体のみ(数十万円~100万円) | 建物全体解体(100万円~200万円以上) |
本体工事費 | 既存躯体活用(内容による) | 新築費用(坪単価60万円~130万円以上) |
別途工事費 | 部分的発生 | 全般的に発生 |
諸費用 | 比較的低め | 高め(設計料、登記費用、各種税金など) |
仮住まい費用 | 大規模なら必要(短期) | 必須(長期) |
固定資産税 | 大きな変動なし、または微増 | 増加する可能性が高い |
耐震性 | 耐震補強で向上可能だが限界あり | 最新基準に適合し大幅向上 |
断熱性 | 部分改善可能だが、新築ほどの高性能は難しい | 高性能化が容易で高水準 |
間取り | 構造上の制約あり | 自由度が高い |
資産価値 | 上昇するが、築年数の影響は残る | 新築として価値が高い |
長期コスト | 将来的な再リフォームやメンテナンス費用が発生する可能性 | 当面は大きなメンテナンス不要、光熱費削減効果 |
リフォームする場合の費用
築50年の住宅におけるリフォームと建て替えの費用を徹底比較するには、単に表面的な工事費だけでなく、付随する諸費用や長期的な視点でのコストも考慮に入れる必要があります。
こちらでは、部分リフォームから、大規模リフォーム、建て替えまで、それぞれの費用とその内訳を紹介します。
1. 部分リフォーム(例:水回り交換、内装の一部張り替え)
◼︎費用相場:300万円~700万円
部分リフォームなら、初期費用を抑えやすいです。また、必要な箇所に絞って改修できるため、予算に合わせた調整が可能。
一方、建物の根本的な問題(耐震性、断熱性、構造劣化)は解決しないことが多いです。将来的な再リフォームや大規模修繕の可能性が残るため、5~10年住むことを想定して行いましょう。
部分リフォームをする際の、主な内訳は以下の表にまとめました。
内訳 | 費用相場 |
---|---|
キッチン交換 | 50万円~150万円 |
浴室交換 | 50万円~120万円 |
トイレ交換 | 15万円~50万円 |
洗面台交換 | 10万円~40万円 |
壁・床・天井の張り替え(LDK) | 30万円~80万円 |
給湯器交換 | 20万円~50万円 |
2. 大規模リフォーム(フルリフォーム・スケルトンリフォーム)
◼︎費用相場:1,000万円~2,500万円
築50年の大規模リフォームでは、まず構造体の状態確認が最重要です。雨漏りやシロアリ被害、腐食がないか、耐震基準や断熱性能へ適合しているかを確認します。
築50年の住宅はこれらが不十分な場合が多く、安全で快適な住まいにするためには、耐震補強や断熱改修が必須となるため、これらの費用も考慮に入れます。
また、水回りの配管・配線なども老朽化している可能性が高いため、全面的に交換することで将来的なトラブルを避けられます。
使用する建材や設備のグレードによって費用は大きく変動するため、予算とのバランスを考えながら優先順位を決めることがポイントです。
大規模リフォームをする際の、主な内訳は以下の表にまとめました。
内訳 | 費用相場 |
---|---|
解体費用(内装のみ) | 数十万円~100万円程度 |
水回り一式交換 | 200万円~500万円 |
内装一式(壁、床、天井) | 100万円~300万円 |
外壁・屋根塗装/葺き替え | 100万円~200万円 |
断熱改修 | 50万円~200万円(範囲による) |
耐震補強 | 100万円~300万円(診断結果による) |
設備・配管・電気配線の更新 | 100万円~300万円 |
設計料 | 総工事費の5~15%程度 |
建て替える場合の費用
◼︎費用相場:2,500万円~4,500万円以上
築50年の建物の建て替えは、既存の建物を解体し、基礎から新しく建築するため、リフォームよりも総費用が高額になる傾向があります。
築50年の家を建て替える際の費用は、本体工事費が最も大きいです。これに解体費用、付帯工事費(外構、地盤改良等)、そして登記、税金、引越し、仮住まい費用などの諸費用が加わります。
特に築50年の場合、地盤調査の結果、地盤改良が必要になるケースや、電気・ガス・水道の引き込み工事費用が高くなる可能性があります。
また、仮住まいの家賃や2回の引越し費用も数カ月~1年分とまとまった額になるため、見落としがちですが重要な費用です。
建て替えをする際の、主な内訳は以下の表にまとめました。
内訳 | 費用相場 |
---|---|
解体費用 | 坪単価2.5万円~5万円程度 例:40坪の木造住宅で100万円~200万円 |
本体工事費 (建物そのものを建てる費用) |
坪単価60万円~100万円以上 例:40坪の木造住宅で2400万円~4000万円 |
外構工事 (庭、駐車場、フェンスなど) |
100万円~300万円 |
ライフライン引き込み工事 (電気、ガス、上下水道) |
50万円~200万円(既存設備の状況による) |
地盤改良工事(必要な場合) | 50万円~200万円以上 |
印紙税、登記費用(土地・建物) | 1万円〜5万円 |
不動産取得税(新築の場合) | 5万円〜20万円 |
地鎮祭・上棟式費用 | 3万円〜10万円程度 |
工事期間中(約半年~1年)の家賃、敷金・礼金 | 0円~30万円程度。 |
引越し費用(2回分) | 10万円~60万円程度 |
築50年以上のリフォームでよくある失敗
築50年以上の家をリフォームする際、思わぬ落とし穴により、失敗するケースは少なくありません。こちらでは、よくある失敗例とその原因を挙げます。
1. 予算オーバーと追加費用の発生
最も多い失敗が予算オーバーと追加費用の発生です。築年数の古い家は、以下のような着工後に見えない部分の不具合が発覚することが多々あります。
- 壁を剥がしてみると柱が腐っていた
- シロアリ被害があった
- 配管が劣化していたなど
これらは当初の見積もりに入っていないため、追加工事費が発生し、結果的に予算を大幅にオーバーしてしまいます。
事前に建物の状態が詳細にわかる建物診断を行い、ある程度の予備費を見積もっておくという対策を取ることが重要です。
2. 耐震性・断熱性の不十分な改善
デザインや間取りにばかり気を取られ、耐震補強や断熱改修が不十分なままリフォームを完了してしまうケースがあります。
見た目はきれいになっても、地震に対する不安や、夏暑く冬寒いといった根本的な住まいの快適性の問題が解決されず、後悔につながります。
対策としては、専門家による耐震診断・断熱診断を必ず行い、構造と性能の改善を優先順位の上位に置くことです。
3. 間取り変更の限界と使い勝手の悪さ
「もっと広いLDKにしたい」「水回りの位置を変えたい」といった希望が、構造上の制約によって叶えられず、結果的に中途半端な間取りになってしまうことがあります。
また、古い建物は天井が低かったり、窓の位置が悪かったりといった根本的な問題があり、リフォームでは改善しきれないことも。
対策としては、契約前に、構造を理解した設計士と綿密な打ち合わせを行い、どこまで変更が可能か、何が制約となるのかを明確にしておくべきです。
4. 業者選びの失敗
安さだけで業者を選んでしまい、経験不足や技術力不足の業者にあたってしまうケースです。
古い家のリフォームは専門的な知識と技術が必要であり、既存の構造を理解せずに工事を進めると、かえって建物の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。
対策としては、複数の業者から見積もりを取り、実績や評判、担当者の説明の丁寧さなどを総合的に判断し、信頼できる業者を選ぶことです。
そのほか、失敗しないための家づくりについては、以下の動画も参考にしてみてください。
築50年の家をリフォームする際の注意点
こちらでは、築50年の家をリフォームする際の注意点を3つ紹介します。
必ず建物診断を受ける
建物診断では、専門家が建物の外部、内部、床下、屋根裏などを詳細に調査し、これらの劣化状況や問題点を把握します。これにより、以下のような情報を得られます。
- 建物の現在の耐震性能と必要な補強箇所
- 構造体の健全性、腐朽やシロアリ被害の有無
- 基礎や地盤の状態
- 屋根や外壁の劣化状況と雨漏りのリスク
- 給排水管、電気配線などの設備の老朽化状況
- 断熱性能と改善の必要性
建物診断の結果は、リフォームの範囲や内容、そして予算を決定する上で非常に重要です。
診断で発覚した問題点を適切に修繕計画に盛り込むことで、リフォーム後の追加費用や後悔を防ぎ、安心して長く住み続けられる住まいへと再生させることが可能になります。
実績のある会社に依頼する
築50年の家は、表面上は問題なくても、壁の中や床下、屋根裏など、普段見えない部分で問題が進行している可能性が非常に高いです。
実績のある会社は、これらの隠れた問題を発見するノウハウと、適切な対処法を知っているため、予期せぬ事態への対応できます。
また、実績豊富なリフォーム会社は、旧耐震基準の建物の特性を熟知しており、最適な耐震診断を行い、費用対効果の高い補強方法を提案できます。
会社選びのポイントは以下の通りです。
- 築年数の古い戸建てリフォームの実績が豊富か
- 建築士や耐震診断士などの有資格者が在籍しているか
- 契約前に建物の状況や工事内容、費用について分かりやすく説明してくれるか
- 「一式」ではなく、項目ごとに細かく費用が記載されているか
- リフォーム後の保証やメンテナンス体制が整っているか
安さだけで業者を選ばず、築50年の家を扱うに足る知識と経験を持つ、信頼できる会社に依頼することが、リフォーム成功の鍵となります。
仮住まい費用も把握しておく
大規模なリフォームや、水回りの全面改修など生活に支障が出る工事の場合、一時的に別の場所に住む必要が生じます。この仮住まいにかかる費用を事前に計画しておかないと、予算オーバーや思わぬ出費で家計を圧迫することになりかねません。
仮住まいの費用は、単に家賃だけではありません。以下の費用を考慮に入れる必要があります。
- 家賃・敷金・礼金・仲介手数料
- 引越し費用(往復2回分)
- 家財道具が多い場合、一部をトランクルームなどに預ける費用(保管費用)
- 仮住まい先の光熱費やインターネット料金
リフォーム全体の予算を組む際には、工事費用だけでなく、この仮住まい費用もしっかりと見積もり、予備費として計上しておくことが重要なポイントです。
築50年の住宅で使える補助金や支援金
築50年の住宅でリフォームや建て替えを行う際、利用できる補助金や支援金はいくつか存在します。国が実施する大規模なものから、お住まいの地域(大阪府柏原市)に特化したものまでさまざまです。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、性能向上リフォーム等の費用の一部を国が支援する補助金制度です。補助金によって、既存住宅の長寿命化や省エネ化、子育てしやすい環境整備などを目指します。
具体的には、構造躯体の劣化対策、耐震性、省エネルギー対策などの性能向上リフォームや、三世代同居対応、子育て世帯向け改修、防災性向上などの工事が対象です。
補助率は原則1/3で、リフォーム後の住宅性能に応じて補助上限額が設定されています。
次世代省エネ建材支援事業
次世代省エネ建材支援事業は、既存住宅の省エネ改修を促進するため、経済産業省が管轄する補助金制度です。住宅の断熱性能向上と光熱費削減、居住環境の快適化を目的としています。
工期短縮が可能な高性能断熱材や、快適性向上に資する蓄熱・調湿建材などの「次世代省エネ建材」を用いたリフォーム費用の一部を国が支援します。
主な補助対象以下の3区分です。
- 外壁を全て改修する「外張り断熱」
- 室内側から断熱パネルなどを導入する「内張り断熱」
- 全ての外窓と玄関ドアを改修する「窓断熱」
戸建住宅で最大400万円の補助金が支給されます。
地域型住宅グリーン化事業(建て替えの場合)
地域型住宅グリーン化事業は、国土交通省が管轄する補助金制度で、地域の中小工務店などが連携して高品質な木造住宅を供給することを支援します。
省エネルギー性能や耐久性に優れた「長期優良住宅」「認定低炭素住宅」「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」などの新築が対象です。
補助金は最大で140万円(加算措置を含むとそれ以上の場合あり)が交付され、地域材の活用や三世代同居対応、バリアフリー化などに応じた加算も設けられています。
その他各自治体の補助金
築50年の住宅で利用できる自治体の補助金・支援金は多岐にわたり、市町村ごとに独自の制度を設けています。
中でも特に、古い住宅の地震対策は大きな課題であるため、多くの自治体が耐震診断や改修工事への補助を提供しています。地震対策としては、耐震改修補助金が一般的です。
また、断熱改修や高効率給湯器の設置など、地球温暖化対策や光熱費削減に繋がるリフォームも支援しているところがあり、これには省エネ改修補助金があります。
そのほか、自治体によっては、空き家改修補助金や多世代同居支援補助金など、特定の目的に特化した補助金もあります。
これらはあくまで一例です。利用できる制度は自治体によって大きく異なるため、まずは各自治体のホームページを確認するか、窓口に問い合わせてみてください。
オヒサマノイエの事例を紹介
こちらでは、オヒサマノイエで手がけた新築物件やリフォーム事例を3つ紹介します。
新築物件1:閑静な住宅街の角地に建つグレーのお家
延べ床面積 | 26.96坪 | 施工 | ・木造軸組み工法 HEAT20 G2 ・断熱等級 ・耐震等級3 |
住宅性能値 | UA値=0.40 C値 =0.07㎠/㎡ |
家族構成 | ご夫婦・長男 |
大阪府寝屋川市に建つ26.96坪のN様邸は、木造軸組工法、HEAT20 G2、耐震等級3の高性能住宅です。撥水性のある漆喰塗り壁に木とグレーを組み合わせた外観が特徴です。
玄関からリビングとキッチンへ回遊できる動線は家事効率を高めています。LIXILシエラのセラミックカウンターキッチンは奥様のお気に入りです。
日差しを考慮した設計で、冬は暖かく夏は涼しいリビングには床下エアコンを採用し、床暖房不要でコスト削減。
ランドリールームや主寝室での部屋干しスペース、玄関脇の洗面台など、実用性とデザイン性を兼ね備えた住まいです。
詳しくは、以下からチェックしてみてください。
>>ぐるぐるキッチン動線と垢抜けダイニングのある家@寝屋川市
新築物件2:玄関正面のしっくい壁を海や魚をイメージした左官仕上げのお家
延べ床面積 | 32坪 | 施工 | ・木造軸組み工法 HEAT20 G2 ・断熱等級6 ・耐震等級3 |
住宅性能値 | Q値=1.59W/(㎡・K) UA値=0.39W(㎡・K) C値=0.30㎠/㎡ |
家族構成 | ご夫婦・長女・次女・長男 |
大阪府枚方市に建つ延床面積32坪のS様邸は、SW工法HEAT20 G2、断熱等級6、耐震等級3の高性能住宅です。
外壁にはメンテナンスフリーのドイツ製塗り壁を採用しました。家族5人の暮らしを考慮し、ダイニングとキッチンを一直線に配置し配膳を楽に。
和ビングの小上がり収納はおもちゃ入れに活用され、床下エアコンで冬も快適です。
玄関のクロークは家族用とお客様用で分け、2階には大容量ファミリークロークやホテルライクな洗面台を設置。家事動線と家族の繋がりを重視した「ママ楽」な工夫が随所に凝らしています。
詳しくは、以下からチェックしてみてください。
リフォーム:築25年の戸建住宅の全面リノベーション
大阪府枚方市藤阪の築25年戸建住宅で、ご夫婦・母・娘の4人家族向けに全面リノベーションを実施しました。
「リビングが暗く狭い」「家事動線が悪い」「断熱性が低く寒い」といった施主の悩みを解決するため、基礎・構造補強から断熱改修まで行い、高性能住宅へと生まれ変わりました。
詳しくは、以下からチェックしてみてください。
築50年の家をリフォームか建て替えかで迷ったら「オヒサマノイエ」へ!
築50年のご自宅をリフォームするか、建て替えるかでお悩みなら、ぜひ「オヒサマノイエ」にご相談ください。長年の実績とノウハウで、お客様にとって最適な選択肢をご提案します。
築50年の住宅は、断熱性能や耐震性能が現行基準を満たしていないことが多く、老朽化も進んでいます。単なるリフォームでは根本的な問題が解決しないケースも少なくありません。
オヒサマノイエでは、ご要望やお住まいの状態を丁寧にチェックします。また、リフォームでどこまで改善できるのか、建て替えによってどのようなメリットがあるのかをわかりやすくご説明します。
基礎や構造から補強し、断熱改修を施すことで、まるで新築のように高性能な住まいに生まれ変わらせることも可能です。
リフォームや建て替えの際には、国や自治体の補助金・支援金が利用できる場合があります。
オヒサマノイエでは、補助金制度の活用についてもサポートしますので、まずは、以下のLINEやメール、電話からお気軽にお問い合わせください。
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