この記事では、新築の住宅ローンの基礎知識や注意点をわかりやすく解説します。
適切な住宅ローンを選ぶには、金利タイプの違い、審査の流れ、控除や諸費用など、知っておくべき情報が多数あります。
特に「いくら借りられるか」よりも「継続して返済できるか」という視点が不可欠です。
借りすぎを避ける返済比率や、将来の支出を考慮した資金計画、審査に落ちやすい原因と対策なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、新築ローンの全体像が理解でき、理想の住まいへの第一歩を踏み出せるはずです。
オヒサマノイエにご相談ください!
解決します。
注文住宅
リフォーム
リノベーション
自宅サウナ

新築を建てる住宅ローンの基礎知識
こちらでは、新築の住宅ローンの基礎知識を解説します。
住宅ローンは3種類!金利タイプの特徴と選び方
住宅ローンは大きく分けて「変動金利」「固定金利」「フラット35」の3種類。それぞれの特徴と適性を解説します。
金利相場とそれぞれの金利タイプのリスクについて、2025年8月時点の情報を以下の表にまとめました。
金利タイプ | 最新の市場相場 | 主なリスク |
---|---|---|
変動金利 | 0.6〜0.7%程度 | 金利上昇による返済額増加と未払利息のリスクがある |
固定金利 | 1.6〜2.2%程度 | 変動金利に比べ当初の返済額が高く、金利低下の恩恵を受けられない |
フラット35 | 1.4〜1.8%程度 | 変動金利に比べ金利が高く、諸費用も高額になりやすい |
変動金利
変動金利は「短期間で繰上返済を考えている人」「当初の返済をできるだけ軽くしたい人」におすすめの住宅ローンです。
金利が0.5〜0.7%程度(2025年時点)と低めなため、借入当初の返済額を抑えやすい特徴があります。
ただし、金利は半年ごとに見直され、景気や金利政策の影響を受けやすいため将来の総返済額が増えるリスクがあります。
2025年1月の日本銀行による追加利上げ(政策金利を0.50%程度に誘導)の影響で、各金融機関の住宅ローン金利は上昇傾向です。
さらに、以下のような独自のルールがあり、繰上返済しないと利息が膨らみ、返済期間が延びる場合も。
- 5年ルール:返済額は5年間変わらないが、金利が上がると元金が減りにくい
- 125%ルール:5年後の返済額見直しで、125%までしか上乗せできず、利息が膨らみやすい
例えば、月々の返済額が5年間固定される間、金利が大幅に上昇した場合、支払いきれなかった利息は「未払利息」として積み上がり、元金は全く減少しない状態に陥ります。
このリスクを回避するためには、金利上昇に備えた計画的な繰上返済や、固定金利への借り換えが有効な対策になります。
変動金利のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・金利が低く、返済負担を軽減できる ・借入可能額を増やしやすい ・短期間での繰上返済に有利 |
・金利上昇時に返済額が増える ・リスク将来の総返済額が増えやすい ・返済計画が長期の人には不安定 |
変動金利は、繰上返済を前提に検討している場合は最適ですが、長期的な定額返済を検討している場合は他のローンがおすすめです。
固定金利
固定金利は「長期的に安定した返済をしたい人」「教育費や老後資金など将来の支出と両立させたい人」におすすめの住宅ローンです。
金利が返済終了まで変わらないため、市場の金利の影響を受けない特徴があります。
一方で、金利が1.6〜2.2%程度(2025年時点)と、変動金利より高めなため、返済負担は重くなりがちです。
固定金利のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・景気や金利上昇の影響を受けない ・総返済額を見通しやすい ・金利変動による精神的負担が少ない |
・変動金利よりも金利が高め ・借入可能額は変動金利より少なくなる ・市場の低金利が続くと割高に感じる |
固定金利は、返済額が変わらない安定感がある一方で、高金利のため繰上効果が低めです。
繰上返済に積極的で総返済額を減らしたい人は「変動金利」、返済の安定を優先したい人は「固定金利」という選び方が目安になります。
フラット35
フラット35は「審査に不安がある人」「長期の安定した返済を重視する人」におすすめの住宅ローンです。
金利は1.4〜1.8%程度(2025年時点)と高めですが、固定金利で審査基準は比較的ゆるい特徴があります。
返済期間 | 金利の範囲 | 最頻金利 |
---|---|---|
15 年 ~ 20 年 | 年 1.48 % ~ 年 3.75 % | 年 1.48 % |
21 年 ~ 35 年 | 年 1.87 % ~ 年 4.14 % | 年 1.87 % |
フラット35のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
全期間固定で返済額が一定 保証料・団信が不要なプランもある 自営業・派遣社員でも利用しやすい 長期返済に適し、返済計画を立てやすい |
・金利が高め融資手数料が高額になりやすい ・借入可能額は少なくなる ・物件の広さや耐震・省エネ基準がある |
建物に70㎡以上の広さや性能基準(耐震・省エネなど)を満たす必要がありますが、金利優遇制度を活用できる場合もあります。
- 当初5年間で0.75%の金利優遇
- 借入3,500万円→総返済額が約120万円減
雇用形態や勤続年数に不安がある方でも利用しやすく、長期の安定返済を希望する人におすすめです。
オヒサマノイエでは、住宅ローンのセミナーやファイナンシャルプランナーを交えたご相談も行っております。
住宅ローンでお悩みの方は、以下のLINEやメール、電話からお気軽にご相談ください。
オヒサマノイエにご相談ください! 注文住宅 リフォーム リノベーション 自宅サウナ
解決します。
【図解】住宅ローン契約から実行までの流れ
仮審査では複数社へ申込むと、金利や条件をまとめて比較できるためおすすめです。本審査は契約書類が揃ってから1社に絞って申込みます。
ローン別の返済額を平均的な金利でシミュレートしましたので、以下の表を参考にしてください。
■借入額別・月々返済額の目安(35年ローン)
借入額 | 金利0.5% |
金利1.3% |
金利1.5% |
---|---|---|---|
3,000万円 | 約7.8万円 | 約8.9万円 | 約9.2万円 |
3,500万円 | 約9.1万円 | 約10.4万円 | 約10.7万円 |
4,000万円 | 約10.4万円 | 約11.9万円 | 約12.2万円 |
住宅ローンは一般的に、年収の20〜25%以内が安心ライン、35%が上限目安です。
ただし実際には「手取りから毎月10万円を超える返済」が無理なく続けられるかどうかが、余裕ある返済計画につながります。
住宅ローン控除(減税)について
住宅ローン控除(住宅ローン減税)とは、年末の住宅ローン残高に応じて所得税や住民税が戻ってくる制度です。
以下の内容は、2025年入居の条件です。制度は改正される可能性があるため、最新情報を確認しましょう。
- 条件:6か月以内に入居し、10年以上のローンを組むこと、省エネ基準適合住宅であること
- 期間:最大13年
- 控除額:年末残高×0.7%(上限35万円/省エネ住宅は45万円)
例:年末残高3,000万円→約21万円の控除 - 所得税で控除しきればい分は、翌年度の住民税から最大13.65万円まで控除
初年度は入居翌年の2〜3月に確定申告が必要です。必要書類は以下のとおり。
- 住民票の写し
- 住宅ローン年末残高証明書(金融機関から郵送)
- 登記事項証明書(土地・建物)
- 売買契約書または工事請負契約書
- 源泉徴収票(会社員の場合)
2年目以降は、年末調整で控除が受けられるため、毎年の確定申告は不要です。
適正な借り入れ額を計算できるシミュレーション
借入の限度額は、建てる住宅の種類や、世帯によって異なります。以下に借入限度額をまとめましたので、参考にしてみてください。
住宅性能 | 子育て・若者夫婦世帯 | その他一般世帯 |
---|---|---|
長期優良住宅・ 低炭素住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 3,000万円 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 2,000万円 |
借入限度額いっぱい借りようとするのは、注意が必要です。希望借入額を決める際には、以下のポイントを押さえるようにしてください。
- 年収の20〜25%以内が適正
- 手取りから支払う余裕があるかが判断基準
- 教育費や災害などの支出に対応できる余裕が必要
金利やローン別に負担額を比較したい方は、以下のような簡易シミュレーションがおすすめです。借入希望額、借入期間、ローン種別や金利の入力だけで大まかな費用がわかります。
>>住信SBIネット銀行「住宅ローン 新規借入シミュレーション」
住宅ローンの負担率は年収の20〜25%が安心ラインですが、実際は手取り収入ベースで毎月いくらまで払えるかを考えることが大切です。
教育費や車両費などの支出もあるため、手取りから返済しても余裕がある負担率をおすすめします。「手取り収入」は、額面年収の75%〜85%程度が一般的です。
住宅ローンにかかる諸費用
住宅ローンは金利だけでなく、契約時に数十万円〜100万円単位の諸費用がかかります。頭金と合わせて一括払いが一般的です。
見落としがちな費用は以下のとおりです。
- 契約事務手数料:融資金額の2%程度、または定額型(例:33,000円)
- 保証料:借入金額の2%程度が相場(金融機関によっては不要プランも)
- 火災保険料・地震保険料:加入必須で、10年分を一括払いすると数十万円になることも
- 登記費用(司法書士報酬含む):抵当権設定や所有権移転登記で10〜20万円程度
- 印紙税:契約書に貼付する印紙代(1〜2万円ほど)
これらの諸費用は、借入額の5〜10%前後が目安です。ローンによっては合算可能な場合もありますが、利息が増えるデメリットも。
住宅ローンは金利だけでなく、諸費用も含めた総額で比較することが大切です。
住宅ローンで失敗しないための3つの注意点
こちらでは、住宅ローンで失敗しないための注意点を解説します。
借りすぎに注意
無理のない返済比率は、手取り収入の20〜25%以内が目安です。生活費や教育費に備えられる余裕をもたせましょう。
以下の表で、35年ローンを想定した場合の適切な返済比率を検討してみてください。
年収 | 20% (安心ライン) |
25% (安心ライン) |
35% (上限目安) |
---|---|---|---|
500万円 | 約8.3万円 | 約10.4万円 | 約14.6万円 |
600万円 | 約10.0万円 | 約12.5万円 | 約17.5万円 |
700万円 | 約11.7万円 | 約14.6万円 | 約20.4万円 |
たとえば年収600万円なら、月々12.5万円以内が安心。35%で借りると17万円超となり、毎月約5万円、総額で2,000万円以上の差が出てしまいます。
金利リスクの理解
変動金利を選択した場合、金利リスクに要注意です。過去には金利が数%上がった時期もあり、長期返済では影響が大きくなります。
例:3,500万円を35年返済で借入→金利が 1%上がると月々約1.8万円増、総額で数百万円超の差
金利リスクへの対策は、以下のとおりです。
- 返済比率を手取りの20%程度に抑える
- 繰上返済で元金を早めに減らす
- 固定金利やミックスローンを検討
- 金利動向を定期的にチェックし、借り換えも視野に
変動金利のリスクを減らすには、返済比率を抑え、計画的な繰上返済を維持することが基本です。
また、ミックスローンは安定した固定金利部分で金利上昇リスクを抑えつつ、低い変動金利部分で利息負担を軽減できる住宅ローンです。
ミックスローンは、特に将来の教育費の増加が想定される世帯や、金利上昇に不安を感じる読者にとって最適になることもあります。
個別の家庭環境やライフプランに合わせた最適なリスク対策は、専門家と相談して決定すべきです。
オヒサマノイエでは、ファイナンシャルプランナーを交えた無料相談を受け付けています。住宅ローンでお悩みの方は、以下のLINEやメール、電話からお気軽にお問い合わせください。
オヒサマノイエにご相談ください! 注文住宅 リフォーム リノベーション 自宅サウナ
解決します。
将来のライフプランを考慮
住宅ローンは、教育費や車の買い替えなど将来の支出と重なると家計を圧迫します。
以下のような将来の支出も考慮しましょう。
- 教育費:大学進学で学費や生活費を合わせて1,000万円以上
- 車の費用:10年ごとの買い替えや車検など
- 住宅の維持費:外壁や屋根の修繕で築10〜15年に100万〜200万円
- 教育費がかかる時期に返済負担を重ねない
- ボーナス返済を避け、月々一定額にする
- ライフイベントに合わせて繰上返済や借り換えを検討
「10年後も払えるか」を意識すると、安定した返済計画を立てやすくなります。
新築を建てる際の住宅ローンでよくある疑問
こちらでは、住宅ローンのよくある質問を解説します。
住宅ローンはみんないくら払ってる?
- 平均は12万円/月(令和6年度)
- 月収の20%以内、毎月10万円前後がボリュームゾーン
- 「借りられる額」は幅があるため、平均的な返済額が現実的
令和6年度の国土交通省の調査によると、注文住宅のローン返済額は平均で約12万円/月です。分譲戸建ては約11万円/月、分譲マンションは約9.1万円/月となっています。
つまり「毎月10万円前後」がボリュームゾーンであることを知っておくと、自分の返済額が高いのか安いのか判断しやすくなります。
「借りられる額」よりも「みんなが実際に払っている額」を基準にすることで、無理のない返済計画がおすすめです。
ローンの審査に落ちる原因は?
住宅ローン審査は、返済能力や信用情報をもとに厳しくチェックされます。主な原因と対策を表にまとめました。
原因 | 内容 | 対策 |
---|---|---|
借入額が多い | 返済負担率35%超は厳しい | 年収の25%以内に抑える |
勤続年数が短い | 2〜3年未満は不利 | フラット35などを検討 |
他の借入が多い | リボ・車ローンも審査対象 | 事前に整理・返済 |
信用情報に傷 | 延滞や債務整理の履歴 | 延滞解消後の申込、専門家相談 |
健康状態に不安 | 団体信用生命保険に加入できない場合あり | ワイド団信・団信不要ローン |
団体信用生命保険は、多くの金融機関で加入必須です。契約者が死亡や高度障害になったときに保険で完済する仕組みですが、健康状態によっては審査に影響します。
高血圧や糖尿病、心疾患だけでなく、うつ病や神経症といった精神疾患も告知の対象になるため、こういった病歴がある方は注意が必要です。
審査に不安がある方でも、解決策がある可能性があるためファイナンシャルプランナー(FP)や金融機関のローン相談窓口などに相談がおすすめです。
オヒサマノイエでは、住宅ローンのセミナーやファイナンシャルプランナーを交えた無料相談を受け付けております。
「住宅ローンに落ちるかも?」と思われる方は、以下のLINEやメール、電話からお気軽にお問い合わせください。
オヒサマノイエにご相談ください!
解決します。
注文住宅
リフォーム
リノベーション
自宅サウナ

住宅の費用はどこで借りるのが良い?
住宅ローンは、金利のほかサービス面も比較すると、借入先を絞り込めます。以下の表で、特徴を比較してください。
借入先 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
都市銀行 (メガバンク) |
・金利は標準的 ・店舗が多く大手ハウスメーカーとの提携も |
・審査はやや厳しめ |
地方銀行・信用金庫 | ・地域密着で相談しやすい ・転職後や勤続年数にも柔軟 |
・金利が高めのことも |
ネット銀行 | ・金利が低い ・ネット完結 |
・対面相談はできない ・保証料や手数料に注意 |
フラット35 (住宅金融支援機構) |
・全期間固定で返済が一定 ・自営業や派遣社員でも利用可 |
・金利が高め ・物件に基準あり |
借入先を選ぶときは「金利の低さ」だけでなく、手数料・保証料・相談体制との相性も比較しましょう。
住宅ローンは何歳まで組める?
住宅ローンには「完済時の年齢制限」があり、一般的には80歳前後までが上限です。金融機関や商品によっては、75歳未満の制限を受ける場合もあります。
そのため、返済期間が長く、月々の返済額を抑えやすい40代までの申込みが理想的です。
50代以降の住み替えでローンを検討する場合は、以下の注意点があります。
- 返済期間が短く、月々の返済額が高い
- 団体信用生命保険(団信)の加入条件が厳しくなる
- 年金収入で返済を続ける場合、生活費を圧迫するリスク
50代以降でも、フラット35なら申込時に70歳未満であれば借入は可能です。その場合は返済期間が短くなるため、月額返済のシミュレーションを入念に行いましょう。
新築の資金にローンを考えているならオヒサマノイエへ相談を!
家づくりは、単にローンを組んで建物を建てることではありません。
家は暮らしを支える基盤であり、無理のない資金計画を立てることが、安心した未来につながります。
「オヒサマノイエ」では、土地探しから資金計画、住宅ローンのご相談まで一貫してサポート。
ファイナンシャルプランナーを交えて、ライフプランに合わせた無理のない返済計画を一緒に考えます。
- 子育て世代なら、教育費がかかる時期も安心して返済できるプランを
- ご夫婦二人なら、老後の生活に負担を残さない計画を
住宅ローンに不安を感じている方も、専任の担当者が最後まで伴走します。理想の住まいを実現する第一歩として、ぜひ以下よりお気軽にご相談ください。
オヒサマノイエにご相談ください!
解決します。
注文住宅
リフォーム
リノベーション
自宅サウナ
