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リノベーションはやめたほうがいい?最適な物件選びや押さえておきたいポイントを解説!

リノベーションはやめたほうがいい?最適な物件選びや押さえておきたいポイントを解説!

この記事では、リノベーションを「やめたほうがいい」ケースと、安心して進めるためのポイントを徹底解説します。

リノベーションは、適切な物件と予算があればおすすめの選択肢ですが、「やめたほうがいい」ケースも存在します。

物件取得前の方と、すでに物件を持っている方それぞれの「やめたほうがいいケース」を紹介。

DIYでリノベーションを検討している方は、2025年4月の建築基準法改正により、「木造2階建て以上の大規模リノベーションに建築確認申請が必要」になったことは押さえておく必要があります。

参照:木造戸建の大規模なリフォームに関する建築確認手続について

また、安心してリノベーションを進めるための5つのポイントを詳しく解説します。「リノベーションか、建て替えか、または新築か」で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

代表取締役畑 賢一

監修者の紹介

畑 賢一 -Hata.Kenichi

2級建築施工管理技士・第二種電気工事士
サウナスパプロフェッショナルマネージャー

高校卒業後から防水工事・電気工事に携わり、37歳でオヒサマノイエ 株式会社藤田建設工業代表に就任。建築にはかれこれ30年以上携わっています。

【物件取得前の方】リノベーションを「やめたほうがいい」4つのケース

こちらでは、これから中古物件を購入してリノベーションを検討している方に向けて、「やめたほうがいい」4つのケースを紹介します。

とにかく最短で入居したいケース

リノベーションは、物件の選定から設計、工事完了まで、最低でも6ヶ月〜1年程度の期間が必要です。特に、デザインや間取りをゼロから決めるフルリノベーションの場合、詳細設計と工事に時間がかかります。

そのため、転勤や賃貸契約の終了などで「3ヶ月以内に入居したい」「新居をすぐに使いたい」といった時間的な制約が厳しい方は、リノベーション物件の取得はやめた方が良いです。

この場合は、リフォーム済みの既存物件を購入するか、新築物件を検討する方が、スケジュール通りにスムーズに入居できます。

工程 目安の期間
物件探し 1〜3カ月
建物診断・設計・見積もり 1〜3カ月
工事 4〜9カ月

「3カ月以内に入居したい」という方は、建売住宅や賃貸を選ぶべきです。リノベーションは、時間に余裕がある方に向いています。

「完全自由設計」にこだわりたいケース

リノベーションは、既存の建物を活用する以上、構造上の制約は避けては通れません。

リノベーションには以下のような制約があります。

◼︎リノベーションの制約
  • 構造上の制約:柱や梁を動かせない、耐力壁を撤去できない
  • 設備配置の制約:水回りの位置を大きく変更できない場合がある
  • 敷地の制約:増築できない、採光が改善できない

特に木造住宅の場合、柱や梁、耐力壁、配管・配線ルートなどによって、間取りの変更範囲が限定されます。

したがって、「間取りも設備も、新築のようにゼロから好きな場所に配置したい」といった完全な自由設計を求める方は、リノベーションでは理想を実現できない可能性があります。

間取りやデザインを完全に自由に設計したい方には、リノベーションよりも新築注文住宅か建て替えを検討すべきです。

リノベーションと新築・建て替えの比較を以下の表にまとめましたので、参考にしてください。

項目 リノベーション 新築・建て替え
間取りの自由度 △(構造上の制約あり) ◎(完全自由)
水回りの配置 △(配管の制約あり) ◎(完全自由)
増築・減築 △(法規制あり) ◎(敷地に合わせて自由)

ローンの融資額を最大限にしたいケース

リノベーションを前提に中古物件を購入する場合、新築に比べて住宅ローンや融資額が複雑になる傾向があります。

物件費用とリノベーション費用を一本化できる「リフォーム一体型ローン」を利用する必要があります。

しかし、金融機関によっては融資に消極的であったり、建物の築年数や状態によって融資額が制限されたりすることも。

リノベーション費用を無担保のリフォームローンで賄う場合、住宅ローンに比べて金利が高くなるケースが一般的です。

そのため、「とにかくフルローンで頭金なしに、かつ最大限の融資額と低い金利で借りたい」と考える方は向きません。

審査や手続きがシンプルで融資額の制限を受けにくい新築住宅を検討した方が、資金計画をスムーズに進められるでしょう。

「DIY・セルフリノベ」で安く済ませたいケース

リノベーション費用の節約のためにDIYやセルフリノベを検討する方は多いですが、必ずしも安く済むとは限りません。

「自分でDIYすれば安くできる」と考えている方は要注意です。

DIYでできること DIYでできないこと(プロ必須)
  • 壁紙の張り替え
  • 床の塗装
  • 棚の取り付け
  • 照明器具の交換
  • 構造の補強・耐震工事
  • 電気配線(資格必要)
  • 水道配管(資格必要)
  • 断熱工事

YouTubeを見て「自分でもできそう」と思い、中古物件を購入してDIYを始める方もいます。

しかし、床を剥がしたら腐っていて、断熱材もボロボロ。結局プロに依頼したら、最初からプロに頼むより高くついたというのはよくある失敗ケースです。

よって、「全てをDIYで安く済ませたい」という考えは非現実的です。

◼︎やめたほうがいい理由
  • 構造・耐震に問題がある場合、DIYでは対応できない
  • 電気・水道は資格が必要で無資格工事はするのは違法
  • 失敗すると余計に費用がかかる

「DIYで安く」を目指すなら、壁紙や塗装など、表面的な部分のみに限定することをおすすめします。構造・断熱・設備はプロに依頼するのが安全です。

【物件をすでに持っている方】リノベーションを「やめたほうがいい」2つのケース

こちらでは、すでに物件を持っていて、リノベーションを検討している方に向けて、「やめたほうがいい」2つのケースを紹介します。

老朽化が激しいケース(特に旧耐震・築40年超)

築40年を超える物件、特に1981年以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、構造躯体の老朽化や深刻なシロアリ被害が隠れている可能性が高いです。

解体後に予期せぬ欠陥が見つかるリスクも高く、リノベーションだと費用がかかりすぎるケースもあります。

また、リノベーションで性能を確保しようとすると、大規模な耐震補強や基礎補修が必要となり、その費用が建て替えや新築を上回ることがあります。

◼︎旧耐震基準の建物の問題点
  • 耐震性が低い
  • 耐震補強に120万円〜300万円かかる
  • 耐震基準適合証明がないと住宅ローン控除が使えない

以下の表にリノベーションと建て替えを比較しましたので参考にしてみてください。

項目 リノベーション 建て替え
費用目安(30坪) 1,500万円〜2,500万円 2,000万円〜3,000万円
耐震性 △(補強が必要) ◎(最新基準)
断熱性 △(後付けに限界あり) ◎(最新基準)
寿命 20〜30年 60年以上

築45年の実家をリノベーションしようとしたら、耐震補強、断熱工事、水回り交換で2,200万円と言われるケースも。

そうなると、物件取得費が300万円であったとしても、費用が建て替えと変わりません。

むしろ、建て替えの方が生活環境が良くなることがほとんどです。旧耐震・築40年超の建物は、建て替えを検討することをおすすめします。

大幅な増築や減築が必要なケース

大幅な増築は、現行の建築基準法や都市計画法の厳しい制限を受ける可能性が高く、申請手続きも複雑で時間と費用がかさみます

また、減築の場合も、建物の構造バランスが崩れないよう大規模な補強が必要となり、予想外に高額な費用が発生しがちです。

さらに、費用は、建物の構造、敷地条件、法規制、工事内容によって大きく異なるため、一概に言えないのが増築や減築の費用です。

あくまでイメージですが、費用については以下を参考にしてみてください。

増築費用 減築の費用
1坪あたり50万円〜80万円
(5坪増築で250万円〜400万円)
1坪あたり30万円〜50万円
(5坪減築で150万円〜250万円)

現在の建物の半分以上を変えるような大規模な構造変更を計画している場合は、リノベーションは向きません。

新築を建て替える方が、かえってコスト効率が良く、設計の自由度も高くなりますし、費用も建て替えの方がお得な場合があります。

◼︎増築・減築の注意点
  • 建蔽率・容積率の制限で法規制で増築できない場合がある
  • 増築部分と既存部分の接合のための補強費用がかかる
  • 10㎡以上の増築は建築確認申請が必要

安心してリノベーションを進めるための3つのポイント

こちらでは、リノベーションを安心して進めるための3つのポイントを紹介します。これらのポイントを押さえれば、「やめたほうがよかった」という後悔を避けられます。

必ず建物診断を受ける

築30年未満の家であっても、リノベーションを進めるには、必ず建物診断(インスペクション)を受けることをおすすめします。

そこまで古くないからといっても、構造的な欠陥があることも珍しくありません。

建物診断は、正確な耐震性能や必要な補修箇所、隠れた欠陥が明確になるため、予期せぬ追加費用の発生リスクを抑えるというためにも重要です。

中古物件を購入することから検討している方なら、欠陥が見つかった際には、値引き交渉ができます。

建物診断の費用は5万円〜10万円が一般的です。

◼︎建物診断でチェックすること
  • 基礎のひび割れ:構造に問題がないか
  • 雨漏り・シロアリ被害:木材の腐食がないか
  • 耐震性:旧耐震基準か、補強が必要か
  • 断熱性:断熱材が入っているか、劣化していないか
  • 設備の劣化:給湯器、配管、電気配線の状態

    新築とリノベの総額を比較する

    リノベーションの総費用は、物件購入価格+リノベーション費用+諸費用で算出されます。

    総額が、同等の広さ・立地での新築購入費用(土地代+建築費+諸費用)と比べて、本当にメリットがあるか比較検討してください。

    リノベーションは物件価格の変動が大きく、老朽化が激しい物件では補修費用がかさみやすいです。

    単に工事費だけでなく、将来のメンテナンス費用や断熱性能による光熱費の差も考慮に入れ、冷静に判断することが重要です。

    以下の表で「物件価格+リノベーション費用」と「新築の総額」の比較を表にまとめましたので参考にしてみてください。

    項目 中古+リノベ 新築建売 新築注文住宅
    土地+建物 1,500万円 3,800万円 4,000万円
    (土地1,500万円+建物2,500万円)
    リノベーション費用 1,500万円
    諸費用 200万円 250万円 300万円
    総額 3,200万円 4,050万円 4,300万円

    性能面は新築が有利なので、物件の取得費用が割安で、新築に比べて総額が800万円〜1,000万円安い状態なら、リノベーションをする価値はあるでしょう。

    リノベーション費用の詳細見積もりを取る

    費用の総額だけでなく、「一式」表記の少ない、詳細な内訳が記載された見積もりを最低3社程度から取ることをおすすめします。

    見積もりには、設備機器の品番、使用する建材のグレード、工事ごとの数量と単価が明記されているべきです。

    詳細が不明確な見積もりだと、後から「想定外の追加工事費が発生した」といった予算オーバーの原因になりかねません。

    見積もりを取るタイミングは、物件の購入申し込み前がおすすめです。以下の表に、見積もりに含めておくべき項目をまとめました。

    見積もりに含めるべき項目 備考
    耐震補強工事 旧耐震基準の場合は必須
    断熱工事 壁、天井、床やお風呂など
    水回り交換 キッチン、お風呂、トイレ、洗面台など
    内装工事 床材、壁紙、建具など
    外壁・屋根工事 劣化している場合は見積もりに含める
    設備工事 電気配線、給湯器、エアコンなど

    オヒサマノイエのリノベーション事例

    オヒサマノイエのリノベーション 事例

    実施内容 ・外壁塗装
    ・屋根塗装
    ・防水工事
    ・内装工事
    ・サッシ工事
    ・建具工事
    ・設備機器
    ・壁解体工事
    ・庭工事
    ・造作工事
    ・お片づけ作業
    金額合計 1500万円~1700万円

    老朽化が目立っていた一戸建てが、上記の外壁塗装・屋根塗装・防水工事による徹底した外部改修と、全面的な内部の変更を経て、生まれ変わりました。

    開放的なアイランドキッチンや、新しい浴槽を設置し、水回りを刷新。ライフスタイルに合わせた間取り変更のため、壁解体工事を実施し、開放的なLDK空間を創出しています。

    また、断熱性の高いサッシ工事と、統一感のあるデザインの建具工事で、住まいの性能と美観が向上しました。

    庭は草木を撤去、バルコニーは防水工事と再塗装を行いました。

    リノベーションをやめたほうがいいのか迷ったら、まずは無料相談

    築年数が経過した物件は、耐震性や断熱性能など、リノベーションを「やめたほうがいい」と判断すべきケースもあります。

    オヒサマノイエは、物件探しから設計、施工までワンストップで対応し、リノベーションの可能性をプロの視点から診断します。

    旧耐震・築40年超の建物、大幅な間取り変更が必要な場合などは、新築の方が有利なことも。

    あなたの物件がリノベーションに向いているか判断するため、まずは無料の建物診断と相談会をご利用ください。

    ◼︎オヒサマノイエのリノベーションの特徴
    • 高断熱リノベーション:断熱等級6〜7を実現
    • 耐震補強:耐震等級3の取得実績多数
    • 自然素材の使用:無垢材、漆喰を使った健康的な住まい

    リノベーション費用の見積もりと、新築との総額比較を無料で行い、最適な選択肢をご提案します。お気軽にお問い合わせください。

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